料理の風味を豊かにするミョウガは、独自の味が特徴で、大人になるとその魅力が理解できるようになります。
ですが、ミョウガを栽培する際には注意が必要で、特に直接地面に植えることは避けた方が良いと言われています。
この記事では、
- ミョウガを栽培しない方が良い理由
- 適した栽培場所
- 避けるべき栽培場所
についてご紹介します。
ミョウガ栽培を控えるべき2つの理由
地面に直接ミョウガを植えるリスクは大きく2つ挙げられます。
では、詳しく説明します。
地下茎による庭の占拠
ミョウガは地下茎を使って拡がるタイプの植物です。
地下茎とは、地面の下で伸びる茎のことで、この性質により、ミョウガは目に見えない場所で勢力を伸ばしていきます。
一般的には、植物の成長は目で見て管理できるものですが、地下で静かに広がるミョウガは、気づかないうちに庭全体を占めることがあります。
一度植えたミョウガは、数年にわたって成長し続け、やがては植えた範囲を超えて新しい芽を出し始めます。
このため、庭がミョウガでいっぱいになってしまうことがあり、直接地面に植えることに対して否定的な意見があるのです。
ミョウガの栽培が他の植物に与える影響
ミョウガを一箇所に集中して栽培すれば、収穫量の増加を見込むことができ、それは一見喜ばしいことかもしれません。
しかし、実際には多くのガーデナーがミョウガ以外にも様々な植物を育てています。
ミョウガが広がると、以下のような問題が起こります。
・他の植物に割り当てられたスペースが減少する
・ミョウガの密生した葉が光を遮り、他の作物が十分な日光を得られなくなる
ミョウガの葉は20cmから30cmほどにもなり、植物自体が最大で1mまで成長するため、予想外の「侵略者」となり得ます。
これがミョウガ栽培に反対する意見が出る理由です。
>>ミョウガについて詳しくはこちらから
忘れやすくなるという言い伝え
ミョウガを栽培しない理由の一つに、食べると忘れ物が増えたり、思考力が低下するという言い伝えがあります。
その過程は以下の通りです。
- 庭にミョウガを植える
- 豊かな収穫を得る
- 大量のミョウガを食べる
- 忘れ物が多くなるか、判断力が鈍る
しかし、これは迷信に過ぎず、科学的な根拠はありません。
この迷信は、インドの釈迦にまつわる話から生まれたとされています。
ミョウガ栽培を避けるべき場所
ミョウガを栽培するにあたって避けた方が良い場所は以下の通りです。
- スペースに限りがある庭
- 隣の家との境界線が不明瞭な場所
- レンタルの家庭菜園スペース
地下茎を持つミョウガは、竹と同じように、一度植えると地面下の茎が残り、完全に除去することが難しくなります。
そのため、栽培場所選びには特に注意しましょう。
狭い庭でのミョウガ栽培
狭い庭では、ミョウガを他の植物の近くに植えることは避けた方が賢明です。
時間が経過すると、ミョウガが拡大し、他の植物の生育に影響を及ぼす可能性があります。
隣家との境界が不明瞭な庭
ミョウガは見えない地下茎を通じて静かにその領域を拡げていきます。
このプロセスは地上からは見ることができないため、隣接する家との境界が不明確な場合、あなたの知らない間に隣の庭にも侵入してしまう可能性があります。
レンタルの菜園スペース
月額や年間契約でレンタルできる菜園スペースがあります。
これらの場所では他の人との明確な区分がないことも多いですね。
ミョウガを植えた場合、その地下茎が他の区画に無意識のうちに広がり、結果的に他の利用者に迷惑をかけることが考えられます。
ミョウガ栽培に適した場所と栽培方法
繊細な扱いが必要なミョウガですが、適切な場所を選べば、どんな家庭でもうまく栽培できます。
栽培におすすめの場所は以下の通りです。
- 鉢植えやプランター
- 日陰になる庭の隅っこ
- 区分けされたエリア
また栽培場所以外にも、安全なミョウガの栽培についても把握しておくと良いでしょう。
鉢植えとプランターでの栽培
個人でミョウガを栽培する際には、鉢植えやプランターが最適かつ安全な方法です。
地下茎が伸びたとしても、容器の外に出ることはありません。
ミョウガに最適なプランターのサイズは、深さ30cm、幅75cm、奥行き35cmの大きめのものです。
以上の大きさがあれば、植物が成長するための十分なスペースが確保できます。
土壌には、野菜栽培用に販売されている培養土を使用することをお勧めします。
日影を好むミョウガの栽培
ミョウガは、直射日光を避ける場所で育つ植物であり、他の植物が育ちにくい影のある場所でも良好に成長します。
これを利用して、通常は植物を育てるのに適さないと思われがちな庭の暗い隅も、ミョウガの栽培にはぴったりです。
ただし、ミョウガは乾燥した環境を好まないため、水分をこまめに補給し、土を適度に湿らせておくことが大切です。
ミョウガのための隔離エリア設置
ミョウガ栽培の際は、その地下茎が周囲に広がることを防ぐために、栽培エリアの隔離が必要になります。
隔離のため、レンガやコンクリートブロックを使って囲った専用の花壇を設けるか、地中に挿入する板状のストッパーで栽培範囲を限定します。
市販されている土用のストッパーを活用することで、地下茎の拡散を防ぎ、他の植物への影響を抑えられます。
これらのストッパーは、もともとは土壌の流出防止や仮設花壇の作成に用いられます。
ミョウガ栽培のまとめ
ミョウガ栽培に対する主な懸念は、その強い繁殖力が庭の他の部分を侵す可能性があることです。
しかし、プランターや適切に区分けされたエリアでの栽培なら、問題は発生しません。
ミョウガは限られたスペース、例えばアパートやマンションのベランダでも育つ、扱いやすい野菜です。
一度植えると、毎年収穫の喜びを味わえるため、試してみる価値は十分にありますよ😊